ハラスメントインストラクター認定講座を担当いたしました。

2025年2月18日、NPO法人日本サービスマナー協会のオンラインハラスメントインストラクター認定講座を担当しました。

近年、職場や社会において、多様な価値観を尊重し合うことの重要性がますます高まっています。しかし、ハラスメントに対する意識が十分に浸透していない一方で、「何でもかんでもハラスメント」と捉えられることにより、適切なコミュニケーションが難しくなるケースも見受けられます。

こんな話を知人から聞きました。
ある会社で、「Aさんに挨拶をしたが、返事がなかった」との理由で、社内の相談窓口にハラスメントとして報告があったそうです。
その際、Aさんはお客様と仕事の話をしながら廊下を歩いており、挨拶に気づいていなかったとのことでした。しかし結果として、Aさんは会社から指導を受けることになったそうです。

確かに、挨拶に気づかず返せなかったことは、状況によっては配慮が足りなかったと言えるかもしれません。しかし、それが本当にハラスメントに該当するのでしょうか?
判断は難しいところです…。
もしかすると、これまでも同様のことが繰り返されていたのかもしれません。一つの出来事だけでは全容はわかりませんが、こうした問題を適切に理解し、正しい知識を身につけることが大切です。

ハラスメントインストラクター認定講座とは

この講座では、ハラスメントについて正しく理解し、安心して働ける職場づくりに役立つ知識やスキルを学びます。

  • ハラスメントの種類や定義(パワハラ・セクハラ・マタハラなど)
  • 具体的な事例と対応策
  • 企業ができる防止対策
  • ハラスメントを防ぐためのコミュニケーションのコツ
  • インストラクターとしての伝え方や指導のポイント

2022年4月から、すべての企業でパワーハラスメント防止対策が義務化されました。また、セクハラやマタハラについても、相談したことを理由に不利益を被ることが法律で禁止されています。こうした法改正を機に、より働きやすい職場を目指す動きが強まっています。

ハラスメント防止のためにできること

ハラスメントを防ぐためには、まずは正しい知識を身につけることが大切です。企業や組織では、以下のような取り組みが効果的です。

  1. 教育・研修の実施
    従業員向けのハラスメント研修を定期的に行い、理解を深める。
  2. 相談しやすい環境づくり
    相談窓口を設け、誰もが安心して相談できる体制を整える。
  3. 職場環境の見直し
    管理職やリーダーが積極的にコミュニケーションを取り、働きやすい雰囲気をつくる。
  4. ルールを明確にする
    社内規定を整え、ハラスメントに対する考え方や対応策を共有する。

今回の講座では、多くの受講者の皆さんが「ハラスメントを防ぐために何ができるか」について深く考え、学ばれました。今後も、より多くの方々にこの知識を広め、みんなが安心して働ける職場づくりに貢献していきたいと思います。

ハラスメントについて正しく学び、お互いに気持ちよく働ける環境をつくっていきましょう。


投稿者プロフィール

上田由佳子